デジイチの高画素化は高解像化なのか? (2010.01)
2009年canonから1800万画素のEOS 7Dが発売され、canonのデジタル一眼レフは画素微小化へ進んでいる。
モニターでの写真観賞という形態が多い現在は、仮に1000万画素あったにしても縮小して横1280ピクセル(約100万画素)以下に縮小して観賞することになる。画面サイズでは画素数の多いカメラに優位性はないのではないか?
仮にプリントしたとして、一般的には600万画素もあればA4Wあたりまでの印刷は充分だと思われている。
画素数の多いデジカメで撮影した画像を600万画素相当に縮小した場合と本来の600万画素で撮影した写真とで解像感の差が出てくるなんてことがあるのだろうか?
この疑問を確かめるべく、JPEGの「解像度が高いとデータ量が多くなる=ファイルサイズが大きくなる」という性質を利用し、数字で解像度がわかるようにしてテストをしてみることにした。
使用したカメラは、KissDN(800万画素)とKissX2(1200万画素)
1.5倍の画素数で同じセンサーサイズを持つカメラ。
この2種のカメラで同じ写真を撮ってファイルサイズを比較。
レンズはいずれも EF28mmF1.8USM
被写体はいつもの遠景、画角内全て50m以上離れたもので構成。被写界深度の影響を極力少なくしている。
撮影時は細心の注意を払って両者同じ構図にし、ピントはX2でライブビューで合わせたのち、ピントリングを固定し動かさないようにしてそのままレンズをDNに付け替えるというやり方で万全を期した。
絞りは開放から1/3evずつ最小絞りまで全て撮影、それを3回繰り返すやり方で誤差を少なくしている。
また撮影はRAWで行い、現像は純正DPP、NRはデフォルト、シャープネスは0、画質10(MAX)、WBは太陽光
サイズ変更は両者とも同じくDPPで縮小・拡大した。
なお、KDNの方が実効感度が1/3EV程度高いので現像時にレベルを補正しているが、ファイルサイズにはほとんど影響が無かったことを補足しておく。
被写体
まずは現像したままのデータ
明らかに800万画素(3456×2304)と1200万画素(4272×2848)の差がそのまま出たファイルサイズとなっている