オーディオルーム紹介 



部屋
    解説
広さ 12畳+3畳 4.8m×3.6m 天井裏なので天井が斜めになっており中央部分だけ人間が歩くことが出来る。
体積は8畳間程度
作り ベニヤ(9t)4枚/遮音シート/スポンジシート/厚手絨毯 の4層構造
ベニヤ/遮音シート/グラスウール/ベニヤ(5.5t)/布クロス の5層構造
天井 ベニヤ/遮音シート/布クロス の3層構造
2重窓
照明 調光式白熱灯(プロジェクター使用時に必要) 蛍光灯はノイズ源になる
電源 オーディオルーム専用ブレーカー設置
コード フロント及びリアエフェクトスピーカー用コードは天井に埋めこみ式
響き   木造住宅なので遮音に気を使ったのだが、そのせいでやや吸音不足気味。
手を叩くと微妙に共鳴する。
リスニングポイントは部屋の長手方向2/3の位置がベストで、後ろの壁に近づくと音のクリア感が失われていく。
天井が低いことが致命傷なのかもしれないが、斜めなので比較的すくわれている。
部屋の幅が3.6mなので60〜70Hzあたりのレベルが少し落ち込む傾向がある。
部屋については家を新築するときに参考に見に行ったモデルルームの屋根裏にオーディオルームがあり、それが気に入ってしまってから必ずつくるぞと決心。
部屋の音響はヤマハのアビテックスに依頼することも考えたのだがあまりに値段が高いので、結局それをまねて大工さんと相談しながら構造を決めた。

  

装置
  品名 重量 解説
CDプレーヤー フィリップス LHH800R 18.5kg DACは1bitストリーム方式。パワー・スピード感が売り。
ストレートな音で飾り気はない。バランス接続で音の広がりが出る。
モッドスクワッド ソフトシューズをインシュレーターに使用
アナログプレーヤー テクニクス SL-1301 2.2kg フルオート。お古をそのまま使っている。
カートリッジはヤマハMC−4。今ははずしてるけど・・・
プリアンプ
(AVアンプ)
ヤマハ DSP−A3090 23.5kg 7.1chでドルビーサラウンドAC−3対応AVアンプだがプリとしても使用。
CDとはアンバランス接続。インシュレーターは13層構造の自作Aタイプ。
パワーアンプ サンスイ B2103 
MOSVINTAGE
 
35kg CDプレーヤーとは直接SAECのケーブルでバランス接続しており、バリアブルVOLを使用することでプリアンプ無しで使用することが多い。
インシュレーターはブチルゴム主体21層構造の自作Sタイプ。また、自作の錘を天板に乗せて使用。
メインスピーカー ビクター SX−900Spirit 43kg×2 クラシックを聞くなら国産スピーカーではビクターかヤマハ。
このスピーカーはとても純度の高い音が出て繊細な表現に強い。
逆に音場の表現はやや苦手かも。
インシュレーターは自作Bタイプ。
接続はSAEC&オルトフォンのケーブルでバイワイヤリング。
後ろの壁からは最低40cmは離す必要がある。
リアスピーカー ヤマハ NS−10MT 7kg×2 リアエフェクト用のスピーカー。ドルビーサラウンドなどで使用する。
ヤマハのなかでは比較的中低音指向のスピーカー。
センタースピーカー オンキョー D−202A 4kg×2 センター用に使用。良く鳴る小型スピーカーだ。
パワーがあるけど高音は出ない。センタースピーカーとしては良好。
フロントエフェクトSP JBL CONTROL-XA 2.4kg×2 フロントエフェクト用のスピーカー。
7.1chサラウンドで聞くときに使用する。
スーパーウーハー ヤマハ YST−SW1000 48kg 16Hzの超低域から再生可能なスーパーウーハー。
耳に聞こえない振動が伝わります。おなかがゆれるよ。
予算の関係で1本しか設置していないのでセッティングに苦労した。
部屋の弱点60〜70Hzを補う効果もあり。
サウンドボード タオック SCB−CS50D 9kg×2 スピーカーの足元を固めるためのボード。絨毯の上や和室では必需品。
ラック HIMEX 3連ラック 70kg 厚さ40mm。これだけで音が激変。SNが上がり音が透き通る。
この価値はケーブルやインシュレーター以上だ。
スクリーン キクチ 70インチスプリング式 - ビーズの手動式スクリーン。プロジェクターに使用。
プロジェクター サンヨー LP−Z4 - 液晶のプロジェクター。2006/5に新規購入
コントラストが高く絵が素晴らしかったので、一目で買う気になった。
オーディオ専用タップ オヤイデ OCB−1 - オーディオ用電源コンセント。あまり効果がなかった
その他 モニターテレビ(21インチ)
LDプレーヤー・ビデオデッキ
DVDデッキ・カセットデッキ等
- 2005/5、プロジェクターと同時にやっとDVDレコーダーも買った。
                                合計 328kg+α


音質自慢

普段CDを聞く場合はCDプレーヤーとパワーアンプ・メインスピーカー(スーパーウーハー付)のみで聞き、AVアンプを介さない方が綺麗な音がする。
クラシックでは小編成のものやヴァイオリン・ピアノなどの楽器の音を出すのが得意で、演奏者の息づかい・ヴァイオリンの指を動かす音・弓と弦が触れる音・弓の上下・ピアノのペダルの踏み具合などまでわかる。(もちろん録音のいいCDでの話)
同様にジャズなどの楽器の小編成ものも繊細な表現が得意。
純度の高い音という意味では我田引水ながら自信がある。
逆に大編成のオーケストラはそれほど得意ではなく、音像定位の良いタンノイのスピーカーなどの方が向いていると思う。
ヴォーカルは声がやや細くなる傾向。ただし大半のポップスの録音は故意に高音と低音のレベルを上げて録音してあるので(ラジカセ向きに)、ある程度やむを得ない。また、JBLのホーン型スピーカーのように音が前に出てくるタイプのスピーカーではなくフラットな感じだ。
あくまでモニター基調の音で飾りなく解像度の高いシステムに仕上がっているつもり。

 

サラウンドについて

オーケストラ作品でベートーヴェンの7番などを聞く際は純度よりも広がりを重視して、AVアンプを介し4.1chまたは6.1chサラウンドで聞くことがある(センタースピーカー無し)。曲によってはその方がホールの響きを堪能できて音楽の良さを楽しめる。
ポップス女性ヴォーカルを聞く場合はステレオ2chにセンタースピーカーをプラスして3chで聴いた方が長時間でも疲れないことが多い。
前述のようにポップスは録音のいいものが少なく逆に聴き辛い場合がある。僕の経験でそのまま2chの方が良かったのはマライアキャリーの録音だけだ。
このセンタースピーカー(オンキョーD202A)はパワーがあって中域志向なのでヴォーカルに向いており、普段ポップス等を聴く場合はこちらも併せて利用することが多い。
映画ソフトはドルビーデジタルAC−3がほとんどなので、指定通りそのまま5.1chで再生することがほとんどだ。ヤマハDSPの7.1chを使用することはまずない。映画ソフトではスーパーウーハーは必須で、有ると無いとでは迫力に雲泥の差がある。たとえばターミネーター2のプロローグ部分では部屋が震える。
ついでにだが、カラオケにこのシステムを使用する際は、パワーアンプは使わずにAVアンプだけを使用しサラウンドではなくフロント・リアの4本のエフェクトスピーカーにだけ直に信号を送って音を出してもらうようにしている。メインスピーカー(非防磁型)はハウリングの原因にもなり使わない。
 

インシュレーターについて

特にインシュレーターはいろんなタイプのものを試作した。
基本的に柔らかい音で聞きたいので軟質系の素材の素材を選んでいる。
主には金属板をブチルゴムで挟んでテフロンテープでカバーするタイプだが、金属の材質によって音質が変化するのが面白い。基本的にはその材質のものを叩いた時の音が強調されてくる。

なんといってもインシュレーターで一番音質が変化するのがスピーカーだ。
ブチルゴムを敷くことでSNが上がり静かに、そして中域が豊かに柔らかくなってくる。
しかしあまり厚くするとスピード感が低下してくる。
最初に4層のブチルゴムをサランラップで巻いてテストしたがサランラップがこすれる様な音がスピーカーに乗ってきた。
表面をサランラップからテフロンテープにすると音に癖がなくなってくる。
現在は4層のブチルゴムをテフロンテープでカバーしただけのもの(Bタイプ)を使用している。

次に音質が変化したのがアンプ用のインシュレーターだった。
前述の金属+ブチルゴムのタイプでテストしたところでは、金属にステンレスを使用するとシャリシャリの高音が強調された感じになり、真鍮を使用すると中域が膨らみボヨンボヨンの弾力のある音になってくる。
そういった意味では銅板が一番バランスが良い。
(故意に音質を調整することもインシュレーターで出来るということだ。)
そして雑誌を読んでいろしろ試作したなかで一番お勧めなのが現在AVアンプに使用しているもので、構造は
テフロンテープ/ブチルゴム(1t)4層/銅板0.5t(焼きなまし)/タフグリップ(1mm厚程度)/銅板0.5t(焼きなまし)/ブチルゴム(1t)4層/テフロンテープ
という13層構造(Aタイプ)のものだ。
これはSNが上がるだけでなく音に芯があって中域も芳醇になる。満足すること請合いだ。
2枚の銅板を貼り合わせるタフグリップ(入歯安定剤)がミソで、色つきじゃないタフグリップの方ががいいようだ。
現在パワーアンプに使用している21層構造のもの(Sタイプ)は、タフグリップを2枚の銅板でサンドイッチしたものを2つ使用しソルボセインゴムを中央に配してブチルゴムで貼り合わせたものだが、音質はあまり13層構造のものと変わらないので、作るのが簡単なぶん上記13層の方をお勧めする。

 
セッティングについて
セッティングにはいろいろ苦労したが、この部屋で影響が大きかったのは(部屋そのものは別にして)

1.スピーカーの位置・高さ、リスニング位置、家具の配置
2.ラック
3.スピーカーのインシュレーター
4.アンプのインシュレーター
5.CD・アンプ間の接続方式(バランス接続と非バランス接続)
6.スピーカーコード(バイワイヤリング)
7.CDのインシュレーター
8.ピンコード
9.アンプ上の錘=電源コンセント

という順だろうか
ラックによる音の変化は劇的だった(この部屋の場合だけかもしれないが)
逆に電源関係の効果はあまり感じなかった



とにかくオーディオは何をやっても音質が変わるから面白い。