2015/11/10
 望遠レンズに最低限必要な三脚は?

  三脚サイズ別撮影テスト結果

 
望遠レンズで撮影する際に使用する三脚はどの程度のものが必要か、それっていつも悩むところ。
もちろん風があるような状況では少しでも重い三脚が有利なわけだが、持ち歩きのことを考えると風が無い場面ではできるだけ軽い三脚を使用したい。
ただ、シャッターの振動だけでぶれる様な三脚では困る。

というわけで、無風状態を想定し、現在持っている三脚4種の実力を試してみることにしてみた。

使用三脚
@ SLIK SPRINT PRO 3Way                      アルミ製 (φ20mm)4段 1100g
A VELBON SHERPA445 + 雲台:HAKUBA PH-G40       アルミ製 (φ23mm)4段 1530g
B HAKUBA HG-504MX + 雲台:VELBON PHD-51        カーボン製(φ25mm)4段 1900g
  ※ VELBON Carmagne N545相当
C VELBON Geo Carmagne N730 + 雲台:VELBON PH-275   カーボン製(φ32mm)3段 3590g

尚、HAKUBAの三脚HG504MXはVELBONのOEM品なので、実質的にVELBON Carmagne N545相当と考えたら良いだろう
ABの雲台が純正と異なるのは、本来クイックシュー式の雲台を直接固定式のものに変更しているため

使用カメラ
・CANON EOS KISS X5
・CANON EOS 6D

使用レンズ
・CANON EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM   @250mm
・CANON EF70-200mm F4L IS USM      @200mm
・CANON EF400mm F5.6L USM + EF1.4X   @560mm  三脚座使用

テスト条件

・屋内無風状態、フローリングの上に三脚を直接立て、数m先のカレンダーを撮影(水平位置)
・三脚の脚は全て伸ばし。エレベーターは使用しない。ストーンバック類(錘)も使用しない
 ただし、SPRINT PROについては4段全て伸ばした場合と一番下の細い部分1段は使用しない3段伸ばしの2種でテスト実施
・ワイヤーレリーズによる1ST撮影
・レンズのIS(手振れ補正)はOFF
・ミラーアップ無しと有り(ライブビュー使用)の2種でテスト
・シャッタースピード別に撮影画像を確認し○△×で判定





結果

1.APS-C(EOS KISS X5)

A) EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM  @250mm

ミラーアップ無し
SS @ アルミ φ20
4段
@ アルミ φ20
3段
A アルミ φ23
4段
B カーボン φ25
4段
C カーボン φ32
3段
1/125
1/100 ○△
1/80 ○△ ○△
1/60 ○△
1/50 ○△ ○△
1/40 ○△ ○△ ○△
1/30 ○△ ○△ ○△
1/25 ○△ ○△
1/20 ○△ ○△
1/15 ○△
1/13 ○△
1/10
1/8
1/6
1/5 ○△
1/4
0.3
0.4
0.5
0.6
0.8
1.0


ミラーアップ有り(ライブビュー)
SS @ アルミ φ20
4段
@ アルミ φ20
3段
A アルミ φ23
4段
B カーボン φ25
4段
C カーボン φ32
3段
1/125 ○△
1/100 ○△
1/80 ○△ ○△
1/60 ○△
1/50 ○△ ○△
1/40 ○△
1/30 ○△
1/25
1/20
1/15
1/13
1/10
1/8
1/6
1/5
1/4
0.3
0.4
0.5
0.6
0.8
1.0




B) EF70-200mm F4L IS USM  @200mm


ミラーアップ無し
SS @ アルミ φ20
4段
@ アルミ φ20
3段
A アルミ φ23
4段
B カーボン φ25
4段
C カーボン φ32
3段
1/125
1/100 ○△
1/80
1/60
1/50 ○△ ○△
1/40 ○△
1/30 ○△
1/25 ○△
1/20
1/15
1/13
1/10
1/8
1/6
1/5
1/4
0.3
0.4
0.5
0.6
0.8
1.0


ミラーアップ有り(ライブビュー)

SS @ アルミ φ20
4段
@ アルミ φ20
3段
A アルミ φ23
4段
B カーボンφ25
4段
C カーボンφ32
3段
1/125
1/100
1/80
1/60
1/50
1/40
1/30
1/25
1/20
1/15
1/13
1/10
1/8
1/6
1/5
1/4
0.3
0.4
0.5
0.6
0.8
1.0




1.フルサイズ(EOS 6D)

A) EF70-200mm F4L IS USM  @200mm

ミラーアップ無し

SS @ アルミ φ20
3段
A アルミ φ23
4段
B カーボン φ25
4段
1/125 ○△
1/100 ○△ ○△ ○△
1/80 ○△
1/60 ○△
1/50 ○△
1/40
1/30 ○△
1/25 ○△
1/20 ○△ ○△
1/15 ○△
1/13 ○△
1/10
1/8
1/6
1/5
1/4
0.3
0.4
0.5
0.6
0.8
1.0

ミラーアップ有り(ライブビュー)

SS @ アルミ φ20
3段
A アルミ φ23
4段
B カーボン φ25
4段
1/125
1/100
1/80
1/60
1/50
1/40
1/30
1/25
1/20
1/15
1/13
1/10
1/8
1/6
1/5
1/4
0.3
0.4
0.5
0.6
0.8
1.0




B) EF400mm F5.6L USM +EF1.4X  @560mm

ミラーアップ無し

SS B カーボン φ25
4段
C カーボン φ32
3段
1/200
1/160
1/125 ○△
1/100 ○△
1/80
1/60 ○△ ×
1/50 ×
1/40 × ×
1/30 × ×
1/25 × ×
1/20 × ×
1/15 × ×
1/13 × ×
1/10 × ×
1/8 × ×
1/6 × ×
1/5 × ×
1/4 ×
0.3 ×
0.4 ×
0.5 ○△
0.6 ○△
0.8 ○△
1.0 ○△



ミラーアップ有り(ライブビュー)

SS B カーボン φ25
4段
C カーボン φ32
3段
1/200
1/160
1/125
1/100
1/80
1/60
1/50
1/40
1/30
1/25
1/20
1/15
1/13
1/10
1/8
1/6
1/5
1/4
0.3
0.4
0.5
0.6
0.8
1.0




どうしてこうなったのかわからないが、これが実際の結果
無風であればどの三脚でもさほどの差は無いということか
そしてこれを見る限り、@200mm以上では三脚でもライブビューで撮らないと安心できないようだ