2021/08/4
"危険"はカネ(数字)になる! <コロナ渦での報道を考える>




昔から何度かコラムでも書いたけれど、マスコミのミスリードには辟易とする事が多い。
科学や数学を知らないマスコミが"誰か"の言うとおりに報道する。
そこにはあるのは営利と怠慢ばかりだと私は感じてしまう。

ここで"誰か"というのは政治家であり官僚であり役人であり、多くは専門家という人たちだ。
"誰か"の発言には全て各々の立場があって、それ(自分)を守ろうとする発言ばかりだからだ。


”危険”という言葉には魔力がある
タバコでも酒でもひいては調味料でも"危険"だと言われると誰しもが注目して気にするだろう。
しかし"安全"だと言われるとそんなのあたりまえだから世間はなにも気にもしない。
「○○が危険」という本を出せば売れるけれど、「○○は安全」という本を出してもおそらく一冊も売れない。

ところが実際には
"危険"とは誰しもが簡単に言えて、"安全"とはよほどのことが無いと言えない言葉なのだ。
実は世の中全てのものには危険が潜んでいて、それをその度合いと皆の都合で判断している。

良く考えてみてほしい。
自動車の運転はどうだろうか、お正月のお餅は・・・自宅の階段やお風呂は・・・・
考えてみると、どれも危険が潜んでいる。
これらによって一年にどれだけの人が亡くなっているかわかるだろうか
一人も亡くなる人がいてはいけないとすると、存在できなくなるものばかり
では何をもって安全と判断するのか
危険の度合い・確率と、そのものの利便性・利益とを比べて結論を決めているのだ。
たとえば酒とたばこを例にすると、いずれも発がん性があるものだが
事故等で周りの人を殺したり怪我をさせる酒は良くて、自分の命を縮めるタバコは悪とされる傾向が顕著だ。
結局のところ
多数の都合や経済性によって危険度の善悪を判断されていることに気づかされる。



昔から一番気にくわないのが政府(特に厚生労働省)の役人。
役人にとっては保身がなにより一番の重要なポイントとなる。
「○○が安全」というためには余程のエビデンスが無いと絶対にOKとは言わない。
もしも安全だと言ってしまった後に一度でも事故があったらその人の責任問題だからだ。
「こうだから大丈夫と判断しました」という言い訳が言えるためのエビデンスが無ければ担当者は責任を取らされる。
これが日本でのコロナワクチン接種が遅くなった一番の原因だ。

国民に一早くワクチン接種できるように、「私が責任を取るから海外のデータを利用してでも早くOKを出せ」という人がいたら、死者が多く出ている今の日本の状況には至っていなかった。
これを打ち破れるのは厚労大臣か総理大臣しかいなかったというのが本当のところだろうが、残念ながら実際そういった判断はされなかった。
政府からとってみればリスクを冒して対策が上手くいっても褒められないし、逆に抵抗勢力やマスコミの餌食になりかねない。


専門家からしても同様で、危険とはいえるけれど安全だとはなかなか言えない。
結局対策をして欲しいと言うのみで、これだけの対策をすれば絶対大丈夫とも言わない。

「オリンピックをすれば危険が増す」そりゃそうでしょ!
じゃぁどれくらい死者が増えて、どれくらいの損失が出るのか数字で示してくれ。それがなにかと比べてどの程度なのかを教えてくれ。
世の中、自動車事故での死者をゼロにするために自動車自体を禁止には出来ない。飲酒運転による死者をゼロにするために酒を禁止には出来ない。結局は危険度と損失金額との比較をしているわけなのだから


世界でコロナで多くの人が亡くなっているのは知っているが、風邪による肺炎で亡くなっている人も、インフルエンザによって亡くなっている人もいる。貧困によって自殺で亡くなっている人もいる。
例えば緊急事態宣言をして貧困による死者が、今どれくらいいてそれがどれだけ増えるのか(およその計算は出来るはず)。今期インフルエンザによる死者が激減して合計ではどうなっているのか。車の事故による死者がどれくらいいるのか、風邪原因の死者がどれくらいいるのか(一年に約20万人いると言われている)・・・・、緊急事態宣言をして酒の提供を止めたらそれがどうなるのか・・・
結局一般人からしてコロナがどれだけ危険なのか、その程度がわからない。

どうやら専門家にもマスコミにも政府にもこれらを試算できる人が誰もいないらしい。
(さざ波発言から政府を離れることになった)高橋洋一氏は簡単に試算できると言われているのにだ・・・

過去、子宮頸がんのワクチンが危険だという話をマスコミが取り上げて世間をミスリードしたことを覚えていないのか。
ワクチンを打たないで数千人が亡くなっているのに、ワクチンによる数名の死亡による危険の方を強調する
一般人はマスコミによって”ワクチンが危険”だと摺りこまされてワクチンを打たなくなる。
現在、まるでその時と同じことが起きている。




バカばかりのマスコミは新規感染者が何人だとただ単に発表された数字を言うだけしかできない。
結局、その
危険度(死亡率)を数字にして、他の何かと比較して、どれくらい危ないのかどれくらい損益が異なるのか、バカな国民にもわかる様に報道してくれと言いたいものだ。あわせてその数値がワクチンを打てばどう変わるとか説明してもらいたい。

正しく公平な判断が国民が出来るように説明しないと、"自粛せよ"だけではもう若者はついてこれない
テレビ局やコメンテーターに算数が出来る人はいないのか。
危ないというだけなら小学生だって言えることを知れ
マスコミの報道によって結果的に多くの死者をだしているかもしれないのだ




youtubeの高橋洋一チャンネルを見ていて知ったことだけれど

マスコミと官僚との癒着という点は見逃すことはできない。マスコミは官僚の言うように報道しないと次にネタをもらえなくなるのだそうだ。
そしてテレビ局に左寄りの人が多いのは周知のとおりで、まず政府の批判をすることが当たり前だと思っているし、批判をする方が数字を稼げると考えている。もちろん安全というよりも危険という方が数字が稼げると考えている。
専門家と言われるテレビのコメンテーターなんか何の責任もないので、テレビ局の意思と違うコメントをすると次に呼んでもらえなくなるから、それに沿った適当なコメントをする。

財務省はお金を出したがらないのか、高橋洋一氏が
コロナ対策に1.5兆円の予算を通したのに、実際はほとんど使われていないのだとか、(さらに4.5兆円の繰越金もあるそうだ)
もっといえば、日本で一番裕福な
東京都は30兆円もの資産を持っている。緊急事態なのに小池さんはそれを使おうともしない。お金を出せば簡易病院だって作れるし人だって集められるだろうに、いったい何をやっているんだろう。
これらの金額は将来のつけでもなんでもない。こんな時に使わずに繰り越してどうするんだ。

予算があるのに使わないのは
役人の怠慢だと高橋氏は怒っていたが、現実は地方の役人が対応できないから使えないとからしい。
現実的に当の医療従事者や飲食店などはとても困っているのに、結局役人が自分の仕事を増やしたくないせいでお金を渡さないというのが本当のところだとしたら、許せないことだ。
1.5兆円といえば100万円を150万人に配れるだけの金額だ。それを温存するとはなんたること!
仮に一日働いて5万円出すと言えば、どれだけの看護師が集まるか・・・誰も試算できないのか!


医師会においては病床数自体は世界でもトップクラスの日本なのに、「病床数が足りない、医療崩壊だ」と言っているのは、極論を言えば現在の体制を変えたくない既得権益を守りたい連中が言っていることにすぎない。
現実的に
緊急事態宣言下で医師会は緊急事態にはなっていない。国民に行動を強いているのみで自分で対応しようとはしない。
医師会に向かって強く言える人はいないのか、厚労省と医師会の癒着が問題なのか、選挙における医師会の支持基盤が重要なのか・・・・



結局みんな我が身を守りたい人ばかりだから、多くの人が亡くなって、多くの人が困っているというのが現在の日本という事にはならないだろうか。




(追記)
ところで多くの若者がいち早くワクチンを打ちたくなるように、はやくワクチンパスポートを進めて、ワクチンを打った人だけはコンサート会場に入れる特権を与えるなど、そういった状態を作ってもらいたいものだ。