広島交響楽団第23回福山定期演奏会
  ベートーヴェン、川久保賜紀を聴く
 
 




2017年2月5日、広島交響楽団第23回福山定期演奏会。
今年も広響が福山にやってきた。


この日のプログラムは

  1.ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品61  Vn:川久保賜紀
         〜 休憩 〜
  2.ドヴォルザーク:交響曲第8番ト短調作品88「イギリス」

指揮は大友直人氏である

何故か今回は満員というところまでお客は入っていない。
今回の演奏会、大友直人という人の指揮を聞くのも初めてだったし、川久保賜紀もCDでは聞いたことがあるが、生で聞くのは初めてだった。



ベートーヴェンのヴァイオリンコンチェルトが始まる。

川久保賜紀という女性。2001年サラサーテ国際コンクールで優勝、2002年にはチャイコフスキーコンクールで最高位(1位なしの2位)をとっている日本を代表するヴァイオリニスト。しかしこの華々しい経歴からすると、なんとなくその後の活躍はおとなしめに感じる。

彼女の楽器はWikiで調べてみると、2009年から1757年製カルロ・ランドルフィとなっている。(以前はストラドを貸与されていた)
 この楽器、というか彼女の音色は実際に聞いた印象としてはとても力強い明るさを感じる素晴らしい音だった。
演奏も奇をてらったところがない正統派の演奏で、オケも完璧。実に気持ちの良いベートーヴェンを聞かせてもらった。

ただ彼女のNET上の写真などをみる優しい表情と演奏時の表情との落差は大きい。
彼女はしょっちゅう第1ヴァイオリンの方を振り返って怖い顔で睨みつけているのだ。
一度や二度ではなく何度も何度も・・・・
それがあまりに度々なので、演奏よりその方が気になって仕方なかった。
そんなコンマスなどに演奏の落ち度があるようにも感じられないし、副コンマスなんかは笑顔が見えたりするし・・・
睨んでいる顔が怖い。それっていつものことなのか???

いつものようにリーデンローズでは第1楽章の終わりで拍手
(後半のイギリスの前には「楽章間での拍手はご遠慮ください」とのアナウンスがあった)
曲の後の拍手に対しての彼女のアンコールも無し
イリヤ・カーラーのようなサービスは残念ながら無かった


後半の「イギリス」はオケの迫力十分。
特に木管とホルンが上手。
ヴァイオリンは前列の人だけ見てたけど、指使いが変な人が一人。
一番後ろの人が意外に上手な感じ。これはもしかしたらトラなのかな?

アンコールはヘンデルの水上の音楽
演奏は安定していて広響の水準は本当に高いと思った。
これでS席が3000円代なんだから絶対にお得だ!
福山の人は聞き逃す手はないと思う


帰りに川久保賜紀のCDを買って帰った。
「アンコール」という2015年4月発売の最新アルバム
自分にとって久々のクラシックのCD購入だった。